- ゲームがうまくない
- 勉強法ってどうやるの
- どんな人を参考にするのかわからない
年々注目度が高くなっているeスポーツですが、大会にでて結果を残す人たちはどのような練習や考え方をしているのかは気になりますよね。
1度注目を集めればメディア出演やスポンサー契約などどんどんと仕事とお金が増えていくような夢のような仕事でもあります。
そんなeスポーツの中で人気のあるジャンルの1つ「鉄拳」にとあるパキスタン人「Arslan Ash(アルスラン・アッシュ)」が登場し、話題を集めました。
無名かつパキスタンという過去に目立った選手を輩出してこなかったこともあり、アッシュがどのようにして世界の頂点に立てたのか。
今回はアッシュ氏の経歴や彼の言葉から読み取れる、考え方・練習法を考察しeスポーツをはじめとして私たちが自分の目指す人生の中で成功するための方法を考えてみたいと思う。
アッシュ氏の経歴
パキスタン・ラホール出身の中流階級として生まれ、ゲームは4歳のころから自宅の前にあるアーケードに通いつめ、アーケードの前での無理コケるほどの熱中ぶり。
しかしゲームだけでなく学業も大学までは優等生として通っており、将来は公認会計士を目指す少年でした。
ゲームはアーケードを中心に練習を続け、パキスタン国内最大の鉄拳全国大会では優勝する腕前にまで成長し国内での知名度もメキメキとあげていきました。
そして友人や家族からの助け(主に金銭面)もあり国外のトーナメントにもチャレンジすることが叶い2018年オマーン・マスカットで開催されたKOF GCC 2018に出場して鉄拳では優勝、The King of Fighterでは4位に入る快挙を成し遂げました。
この成功が彼の人生を決めるターニングポイントといっても過言ではないでしょう。
学業・公認会計士を目指しながら海外の大会に出かけるのは時間的・お金的にも無茶であり「二兎追うものは一兎をも得ず」になってしまうからです。
母親からは不満を言われることもあったが、自分の身に着けた能力が大会で示せたことで彼は自分の人生をゲームに捧げる決心がつきました。
それ以降は海外の名立たる大会に参戦し、2019年に開催されたEVO Japanで優勝、同年ラスベガスで開催されたEVO 2019でも優勝し、「鉄拳」だけでなく世界レベルで彼の名を知らない人はいない存在となった。
アッシュは今も毎日8時間近い時間を練習時間に当てており、プレイヤー仲間とルームシェアをして過ごしているそうだ。
アッシュのプレイスタイル
アッシュの戦い方はアメリカ人や日本人の戦い方とは少し違うスタイルで、オンラインではなくオフラインの練習の中で培われた技術が力の源になっている。
ネット環境がそこまで整っていない環境だからこそ、毎日同じ場所に通う仲間とともに密度が濃い練習ができていたと考える事もできる。
アッシュは壁を利用したコンボ技を確実かつ最大ダメージを狙うことで有名であるが、こいった技も能力が高い相手と何度も練習することで身につけることができる。
レベルの高い仲間といつも一緒にいることができた環境が現在の彼を作り上げたといっても過言はなさそうだ。
アッシュの戦い方から見えてくること
突然名もしれない選手が出てきてさっそうと優勝をかっさらっていく。
なんともドラマ映えしてインパクトが強そうな内容であるが、彼の強さを紐どいていくとしっかりとした土台があることがわかる。
そんな彼の強さから私たちにも役に立って使いやすい思考や行動の法則がないか考えてみる
環境と仲間
今の彼があるのはeスポーツにのめりこむ環境が近くにあり、彼自身もeスポーツの魅力に小さい内から取り組んでいたことが大きな要因とみて間違いなさそうだ。
お互いに切磋琢磨できる仲間と競争しながら成長する姿はマンガやアニメでよく描かれているが、実際のスポーツ選手でも若いうちからスポーツに専念できる環境に身を置いて生涯のライバルとなることも珍しくない。
1人で淡々と練習するということも当然大事ではあるが、身に着けた技や能力を自分の家族だけに見せて褒められても大きな快感を得ることはできない。
練習した技を実践で試して長年のライバルに勝ち越したときに充実感と高揚感を得ることができる。
すると人間の本能でさらに勝ちを求める為、深い技術や戦略を身に着けるために再び練習に戻ることができる。
練習して結果を見せる場がすぐそばにあるほど正のフィードバックが得られやすいので、何か上手くなりたいことがあるのならなるべく自分の生活の一部に取り入れてみてほしい。
1つのプレイに集中すること
そこまで裕福ではないアッシュにとってはたった1プレイでもアーケードで支払うお金はなかなかに痛い。
1度のプレイのうちにいかに負けないか、コンボを決められるかを考えながらプレイしてきたことは深い集中と戦略を考える必要がどうしてもあった。
野球のバットスイングを10万回以上すればテキトウにやっていてもイチローのようなプレイができるわけではないように、今行っていることに集中しないと結局自分の身につくことはありません。
英単語帳をただ見ているだけで待ったく覚えられませんよね?
例文を覚えたり、語呂合わせにしたり音声で覚えたりと工夫を加えることで今の英単語を覚えるという行為に集中することができます。
今行っていることにどうすれば集中できるのか、どんな結果を得たいのかをあらかじめ決めて戦略的に取り組み姿勢を見習いたい。
研究と分析を続ける
またアッシュが研究熱心であったことも世界のトップに立てた要因と見て間違いないだろう。
当時ネットでプレイできる環境はそこまで備わっていなかったが、海外プレイヤーの動画を見ることはできた。
日本人の守りを重視するスタイル、アメリカ人の攻撃重視スタイルなどトーナメントで活躍する選手の戦い方はネットで簡単に見ることができたのである。
取材を受けた本人のコメントでも言及しており、アーケードの練習の他にネット動画を組み合わせて対戦相手に合わせたプレイングの練習を積み上げてきたことはまず間違いない。
逆に対戦相手からすると普段のネットで見るプレイとは異なるプレイングのアッシュに面を食らったこともあるだろう。
もちろん、知らないから勝てるなんてあまい世界では当然ないので、アッシュの子供のころから地道に築き上げてきたスキルと判断力が波半端でなかったこともたしかだ。
2つの道を作る
「将来eスポーツ選手になるのだ」と考えるとほかの道を考えずにeスポーツ一本でチャレンジしている人もいるかもしれない。
しかし、アッシュは学業と並行しながらゲームの腕を磨いていたことにも注目しておきたい。
1つのことに打ち込めることは確かにすばらしいことだが人生を絞りすぎるのも不安との戦いが待っている。
eスポーツに限らずなにかに挑戦している時は壁にぶつかることもあるし、成長をしていると感じなくなることもある。
そんな時に役に立つのがほかの道を作っていることです。
これしかないと感じて物事に打ち込むとどうしても今できることのみに執着してしまうもの。
一方、こちらがもしダメでももう一つの残された道がある状態だと、少しはめを外した一段上のことにもチャレンジする心の余裕が生まれる。
何かに詰まった時には一度距離を置いて別のことに集中できるものを作っておきましょう。
いずれは1つの道に絞ることになるかもしれませんが、それまでに築いた下地は今後どこかで役に立つかもしれません。
スティーブン・ジョブズがかの有名なスピーチで説いた「Connecting the dots」ように過去に身についた能力はいずれ役に立つことがあるので、今できることに集中しておきましょう。
まとめ
アルスラン・アッシュ氏の活躍の裏にある努力や考え方について考えてきました。
一見ただ練習しているだけに見えるかもしれませんが、彼の言葉や練習風景を見ていくとより深い練習を続けていく方法がいくつかわかりました。
- 環境と仲間
- 1つのプレイに集中すること
- 研究と分析を続ける
- 2つの道を作る
参照記事
- https://www.redbull.com/jp-ja/arslan-ash-pakistani-tekken-legend
- https://toyokeizai.net/articles/-/366993?page=3
- https://game.watch.impress.co.jp/docs/kikaku/1215621.html